神在月

六所神社・佐太神社

 十月になると全国の神さまが出雲へ集り、諸国では神が居なくなるので、十月を神無月といふ。逆に出雲では神有月(かみありづき)といふ。出雲へ来た諸国の神々は、最初に国府近くの六所神社(松江市大草町)に集まり、次に佐太(さだ)神社(八束郡鹿島町)へ行かれるといふ。六所神社で国司の参拝風景を見た出雲大社権宮司の歌。

 ○国司(くにづかさ)袖うちはへてまつりけむ、神の斎庭(ゆには)の思ほゆるかな     清水真三郎

 佐太神社は、佐太大神(猿田毘古(さるだびこ)大神)をまつる古社である。

 ○出雲なる神在月のしるしとて龍蛇の上る江積津の浜       古歌

 神々は、こののち出雲大社へ向かはれるらしい。