伊太祁曽神社

和歌山市

 伊太祁曽(いたきそ)神社は、素戔嗚(すさのを)尊の子の五十猛(い たける)命とその妹神(いものかみ)、大屋津姫命、抓津姫命の三柱をまつる(五十猛命一柱ともいふ)。この三神は、父神とともに大八洲の国に天降って島々に樹の種を播き、国々を奥深い森となして、紀伊国に遷り鎮まったといふ。紀伊国造のまつる神だともいふ。

 ○天なるや。八十の木種(こだね)を八十国にまきほどこしし神ぞこの神    本居大平

 ○山々の木々の栄えを、木の国の栄えと守る伊太祁曽の神      本居大平

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 親神の須佐之男(すさのを)命(素戔嗚尊)は、須佐神社(有田市千田 旧保田村)などにまつられる。

 ○朝もよし紀路のしげ山分けそめて木種まきけん神をし思ほゆ    本居宣長