養老の滝

養老郡養老町

 霊亀三年(717) 元正天皇が美濃国に行幸されたとき、多度山に美泉が発見された。この水は、飲めば若さを取り戻す霊泉といはれ、天皇はこれを瑞祥として元号を「養老」と改元された。養老郡養老町の養老の滝である。一種の鉱泉だったといはれるが、後に酒が湧き出たといふ伝説に変ってゐる。

 ○(いにしへ)ゆ人の云ひ()る老い人の変若()つとふ水そ。名に負ふ(たぎ)の瀬   大伴東人