朝鮮半島へ向かふ船は、対馬を最後の泊りとした。島の中央の浅茅湾の竹敷(下県郡美津島町)あたりが良い港だったらしい。 ○百船の泊つる対馬の浅茅山。時雨の雨に、黄葉(もみ)たひにけり 遣新羅使 ○竹敷(たかしき)の玉藻靡かし、漕ぎ出なむ君が御船を、何時とか待たむ 対馬の玉槻(遊女) 島の中央よりやや北の上県郡峰町の西海岸に海神(わたつみ)神社(対馬国一宮)があり、豊玉姫命などをまつる。