長崎の諏訪神社

 芭蕉の弟子となった去来は、長崎の出身で、京に出て郷里を偲んで詠んだ句にある諏訪社とは、長崎市上西山の諏訪神社のことである。長崎くんちの祭で知られる。

 ○尊とさを京でかたるも諏訪の月               去来

 ○長崎の山から出づる月はよか、こんげな月はゑっとなかばい  太田蜀山人

 ○長崎名物、紙鳶(はた)揚げ盆祭、秋はお諏訪の砂切(しゃぎり)で氏子がぶらぶら ぶらぶら節

 右の歌は四月の紙鳶合戦、八月の精霊流し、十月の長崎くんちを歌ったもの。