手杵祭

小浜市

 千二百年ほど前、小浜・矢代の浜に、異国の船が漂着した。乗ってゐたのは唐の王女と八人の侍女で、美しい衣装や財宝を積んでゐた。一部の里人らは、餅つきの杵で九人を殺し、財宝を奪った。以来、変異や悪病が続いたので、漂着した船材で堂を建て、観音さまや弁天さまをまつると悪疫は止んだ。三月四日の矢代の手杵祭の踊りは、杵の所作を真似たものといふ

 ○てんしょうの着きたるぞ、唐船の着きたるぞ、福徳や