諸歌

 ○肉身を変へず仏になることはただわが家の座禅なりけり      道元

 幕末の蘭医、笠原白翁が種痘輸入のため長崎へ旅立つときの歌。

 ○たとへわれ命死ぬとも死ぬまじき人ぞ死なさぬ道ひらきせむ    笠原白翁

 福井市照手町出身の歌人

 ○膝いるるばかりもあらむ草の屋を竹にとられて身をすぼめをり   橘曙覧

 小浜出身の幕末の国学者

 ○吹くとしもなき春風を追手にて、うまし小浜に舟競ふなり     伴信友