遊行柳

那須郡那須町芦野 遊行柳

 むかしある僧が白河の関から那須に至り、広い道を歩いてゐると、一人の老人が現はれ、前の僧は川岸の細道を通ったと教へた。老人に案内されて僧がその道を行くと、古い柳の木があった。朽木(くちき)の柳といふ名木で、西行が歌に詠んだ名木だといふ。(謡曲・遊行柳)

 ○道の辺に清水流るる柳蔭、しばしとてこそ立ちどまりつれ    西行