神功皇后の新羅出兵のとき、皇后は、妹(いもうと)の淀姫を松浦に遣はして、兵と船を集めた。淀姫は、沙伽羅竜王から借りた潮満玉(しほみつたま)・潮干玉(しほひるたま)を携へ、三百七十五人の船に乗って松浦を出航したといふ。淀姫命は与止日女(よどひめ)神社にまつられる。別名を世田姫とも、豊玉姫ともいふ。 ○帯姫(たらしひめ)御船泊てけむ、松浦の海。妹(いも)が待つべき月は、経につつ 万葉集3685