涙松

萩市大屋

 萩の城下を出て山口街道を行く途中に松並木があり、旅人が別れを惜しむ場所なので、涙松と呼ばれた。安政六年、江戸伝馬町の獄へ送られる吉田松陰が、ここを通ったとき、詠んだ歌。

 ○帰らじと思ひさだめし旅なれば、ひとしほ濡るる涙松かな    吉田松陰