土佐に坐す神

高知市

 高知市の土佐神社は、大国主命の子である「土佐に坐す神」をまつる。この神は、味鋤(あぢすき)高彦根命とも、高鴨(たかかも)神ともいひ、葛木一言主(かつらぎのひとことぬし)神ともいふ。いづれも大和の葛城王朝のころの神である。備後国疫隈の里を訪れた素戔嗚尊は、土佐の神の娘のもとに通ふ途中だったともいふ。室町時代の元亀元年(1570)に土佐六郡を領した長宗我部元親が、社殿をを再興したときの落首。

 ○元親(もとちか)は長き弓矢の家と聞く、さいかうまくを一の宮かな     落書