女帝とその御製

33代 推古天皇(592〜628年)
在位が長く聖徳太子には譲位されませんでした。大臣の蘇我氏を褒めた御歌です。

  真蘇我(まそか)よ 蘇我の子らは、馬ならば日向の駒、太刀ならば呉の真刀、
  宜(うべ)しかも 蘇我の子らを、大君のつかはすらしき

35代 皇極天皇(642〜645年)37代 斉明天皇(655〜661年)重祚
天智天皇に譲位するまでの間といわれましたが、在位は長かったようです。

  淡海路(あふみぢ)の鳥篭(とこ)の山なるいさや川、日(け)のこの頃は恋ひつつもあらむ

41代 持統天皇(690〜697年)
天武天皇から皇孫の文武天皇へ。律令制が確立した時代といいます。

  春過ぎて夏来たるらし。白栲(しろたへ)の衣乾したり。天の香具山

43代 元明天皇(707〜715年)
飛鳥を去り奈良へ遷都したときの御歌。

  飛ぶ鳥の明日香の里を置きて去なば、君が辺りは見えずかもあらむ

44代 元正天皇(715〜724年)
橘諸兄に賜った御歌ともいわれます。

  橘は、実さへ、花さへ、その葉さへ、枝に霜降れど、いや常葉の木

46代 孝謙天皇(749〜758年)48代 称徳天皇(764〜770年)重祚
遣唐使を送る歌。

  四つの舟早帰り来と、しらがづくわが裳の裾に、斎ひて待たむ

109代 明正天皇(1629〜1643年)
歌が見つかりません。幼くして即位、若くして退位されましたが、退位後の御歌があってもよさそうですが……

117代 後桜町天皇(1762〜1770年)
良い歌が多いです。すでに近代文学といってもよいかも。

  直(す)ぐなるを心の友と植ゑそへてあけくれあかぬ園の呉竹
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