敬老の日

昨日が敬老の日。
この祝日が戦後制定されたころは9月15日だった。なぜ9月15日になったかについては、兵庫県多可郡の八千代町で、町長が農閑期を利用して「としよりの日」を定めたことから国民の祝日となったらしい(Wikipediaによる)。

一説によると、聖徳太子が四天王寺に悲田院(古代の養老院のようなもの)を建立した日であるとか、あるいは元正天皇が美濃国の養老の滝に行幸した日であるともいわれる。
参考 http://www.ffortune.net/calen/kinenbi/09/keiro.htm
これらの説は単なる俗説であるとされているが、わづか20〜30年のうちに付会されて流布されたことになる。この日についての解説した出版物等が少なければ、こうした説を出典を示さずに複数の人が引用しただけでそれらしい説になってゆくのかもしれない。

それはともかく、美濃国の養老の滝の伝説で、元正天皇が行幸されたのが霊亀3年(717)9月中旬のことだったから、という説は、なんとなく魅力があり、農閑期云々の話よりも、老いについての日本人の考え方をよく反映しているように思えてしまう。養老の滝の水(湯?)は、一種の変若水(おちみず)でもあった。

  古(いにしへ)ゆ人の云ひ来(け)る老い人の変若(を)つとふ水そ。名に負ふ滝の瀬   大伴東人

老人の価値を歌った万葉歌(折口信夫訓読)。

  物皆はあらたまりたり。よしゑ、ただ、人は、古りにし宜しかるべし 万葉集巻10

こんな歌もある(入間川が逆流する場所で詠んだという)。

  立ち寄りて影をうつさば、入間川、わが年なみも逆さまに行け  道興
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