秋の七草といえば

秋の七草といえば、万葉集の山上憶良の歌がある。

  萩が花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花また藤袴 あさがほの花  山上憶良

「あさがほ」とは今の桔梗のことだともいう。
春の七草がすべて食用で、長寿を願う若菜摘みなどの多彩な民俗を形成しているのに対して、秋の七草はおもに十五夜などでの鑑賞用とされる。あるいは七夕やお盆でも飾られ、神霊の依代であるとする説もないわけではない。
山上憶良の歌は、秋の野では種々の草花を見ることができるという趣旨の歌で、歌われた七つだけにこだわる必要はないのだろう。

埼玉県秩父地方では秋の七草にちなんだ七つのお寺があるそうだが、秩父の城峰山には平将門の愛妾だった桔梗の前の悲劇の伝説もある。
ほかに、宮城野の萩武蔵野の尾花吉野の葛などがよく知られる。
次の有名な歌は長崎県の壱岐で詠まれた。

  葛の花踏みしだかれて色あたらしこの山道を行きし人あり   釈迢空

参考 春の七草
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Comments

雪月花 | 2005/09/18 21:11
はじめまして。雪月花と申します。十五夜と秋草の記事にTBを打たせていただきました。今宵は麗しい望月が姿を見せてくれています。

当方のブログとオーバーラップする記事の多い貴サイトに出会えてとてもうれしく思っております。これからこちらのエントリーをゆっくりと読ませていただきますね。楽しみです。

秋草は日本の美の象徴。今宵は尾花が主役ですね。どうぞよいお月見を‥ ごあいさつまで。
森の番人 | 2005/09/19 00:59
ありがとうございます。雪月花さんのトラックバック記事などいくつか拝見しましたら、まさに「和」をテーマにしたなかなか良い情緒のサイトでした。いづれまたゆっくり拝見します。
季節を感じることが日本人の心を高めてくれる。それは哲学書以上のものであったりもします。
今夜は雲も少なく、良いお月見でした。

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秋草 | 雪月花 季節を感じて | 2005/09/18 21:01
 暦はもう白露、みなさまにはお変わりありませんか。 重陽の日、台風の接近で二週間延期した旅に出ました。秋茜舞う日光中禅寺湖畔へ。峠の九十九折をゆく車のゆき交う道は藤袴や秋桜が咲き乱れ、尾花の叢は車窓を掃うように風にゆれていました。かつては山野に限らずいたるところを、こうして秋草が彩っていたのかもし...

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