猫を探すおまじないの和歌

その本の中に「猫を探し出す方法」として、次の和歌を紙に書いて柱に貼ると良いと書かれています。「志みづ」は「しみづ(清水)」と読みます。
逢坂の関の志みづにかげみえて つながぬねこのかへるなりけり
出典等はよくわかりません。一般に、いなくなった猫は探さないというのが日本人の習慣だったと思います。いついた家が猫の家であって、生まれた猫の子までその家で二代三代と飼うのは昔は嫌われていたそうなので、猫を探すというのは戦後の習慣なのだとは思います。
他に、鼻血を止めるときに唱える和歌というのもあります。
鼻血ならあおむけにねて鼻つまみ、頭と鼻を水で冷やせ
唱えろと書いてあって、実際にその通りしろとは書いてないのですが、治療法を記憶するための和歌ですから、したほうがいいのだとは思います。こういう生活の智恵を和歌で暗記するということはよく行われます。
寝坊をしないための歌というのもあります。寝る前に唱えると良いとあります。
うちとけて もしもまどろむことあれば ひさおどろかせ わがまくらかみ
寝るぞ根太(ねだ) 頼むぞ垂木(たるき) 聞けよ梁(はり) *時になったら起こせ戸や壁
※ 「*時」のところは起きたい時刻を唱えます
※ 根太(ねだ)とは、床板を裏で支える横木のこと。
ちなみに、垂木とは、屋根の裏側に縦方向に何本も付いて支えるもので、梁は、屋根裏内で骨組みをしっかり支えるために横方向に渡された何本かの太い木のことです。
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