WXGの2011年問題

 ダウングレードの時代
3・11以後の哲学的な問題は別に考へていかねばならないが、実際生活の問題としては、エネルギーの浪費を戒めることが重要になってくるのだらう。
さういへば、3年前に、パソコンをダウングレードした。ペンティアム4の2GHz超から、1.6GHzのAtomとし(マザーボードはmini-ITX)、初のダウングレードだった。

 WXGの辞書が壊れる?
IMEは長年WXG(Ver.4)を使用して来たが、古いためか、WindowsXPでは調子がいまいちなので、先月来、辞書の再整備を始めたところ、新たな問題につきあたってしまった。辞書の最適化がまったくできなくなってゐた。必ず「辞書が壊れています」のエラーが出る。原因は不明だが、もしかして古いPCでなら問題ないのではないかと思ひ、Windows98時代のノートPCで同じ処理をしてみたら、問題なくできた。このノートPCはWXGの辞書管理専用機として長く使ひ続けることになるのだらうと思った。ある日、このノートPCで作成した辞書の日付が2010年9月になってゐたことに気づき、長く使はずにゐたPCだったので時計が狂ってゐたわけだが、時計の日付を修正した。翌日、このPCでも、辞書最適化のエラーが出るやうになった。辞書ツールが使へないのは日付が原因かと思ひ、PCの時計を意図的に1年前に戻すと、エラーは出なくなった。WXGは、2010年までの使用しか想定してゐない疑ひが濃厚になった。

 バイナリエディタでファイル修正して修復
ネット検索で調べてみると、某掲示板で同様の指摘があった。
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/software/1170889754/
上のページの1月6日、No844の書き込みによると、WXGDLIB.DLLを書き替へると正常になるといふ。
> 2000/01/27 221,184 00:00 Wxgdlib.dll
> 0000CEB5 DA 97
> 0000CEB6 07 08

2000-01-27 00:00 の日付の WXGDLIB.DLL、ファイルサイズ221,184バイト。ファイル先頭から 0000CEB5〜6 の位置の "DA 07" といふデータを "97 08"に書き替へると、2199年まで使用できるといふ。

PC内を探すと、C:\Windows\System32 といふフォルダに、WXGDLIB.DLLがあった。しかし日付は1998-12-28 00:00、ファイルサイズ 220,672 バイト。細かいバージョンの違ひがあるやうだ。
バイナリエディタ(Stirling)をダウンロードしてこのファイルを調べると、"DA 07"といふデータは2ヶ所あった。
 00000A26〜7
 0000CE66〜7
このうち2つめのデータが掲示板での指摘位置に近いので、これを書き替へることにした。System32フォルダのWXGDLIB.DLLを別フォルダにコピーし、コピーしたファイルを改めてエディタに読み込み、とりあへず一ヶ所、0000CE66番地のDAをFFに書き替へる(0000CE67はそのまま)。これで2047年まで使へることになる。
上書保存してエディタを終了。書替済のファイルはそのままSystemフォルダへ上書コピーはできない(IME使用中)ので、コントロールパネルから「既定の言語」をMS-IMEあたりに変更して再起動後、書き替へたWXGDLIB.DLLをSystem32フォルダ内へ上書コピーした。(コピー完了後「規定の言語」をWXGに戻す)
 そして辞書の最適化を試みると、エラーは出なくなった。

 さて現在進めてゐる辞書の整備は、歴史的仮名遣変換辞書であるので、この文も歴史的仮名遣で書いた。

※ "DA 07" は16ビットでは 07DA、これは16進数表記であり、10進数なら2010の意味。
※ バイナリエディタはc.mos氏に敬意を表してBZを試みたが、16進数での検索方法がわからない。これでは新規ユーザーはつきにくいのではないか。
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