八十島祭(やそしままつり)とは、天皇の即位礼の翌年に行なはれた皇位継承の儀式の一つで、平安時代から鎌倉中期まで行なはれた。難波(大阪市北区・福島区のあたり)には大小多数の島々があり、これらの島々を大八洲(おほやしま)に見立て、島々の霊を招き寄せて大八洲の主としての天皇の資格を祝福するものといはれる。後鳥羽院の八十島祭にしたがった津守経国の歌。 ○天の下のどけかるべし。難波潟、田蓑(たみの)の島に御祓しつれば 津守経国 八十島は、田蓑島のほかに中之島、福島、曽根洲、柴島(くにじま)などの地名に残る。 ○おしてるや 難波の崎よ 出で立ちて 我が国見れば 淡島(あはしま) 自凝島(おのころじま) 檳榔(あぢまさ)の 島も見ゆ 放(さけ)つ島見ゆ 仁徳天皇