近江八景

 江戸時代に太田蜀山人が長崎への旅の途中、瀬田橋で駕篭かきと問答して、近江八景を一首に詠んで駕篭賃を只にしたといふ。

 ○乗せたから先はあはづかただの駕篭、比良石山やはせらせてみい  蜀山人

 近江八景は、瀬田の夕照、唐崎の夜雨、粟津の晴嵐、堅田の落雁、比良(ひら)の暮雪、石山の秋月、矢橋(やばせ)の帰帆、三井(みゐ)の晩鐘。