猪田神社

上野市猪田

 猪田(ゐた)神社は、伊賀国造の武伊賀津別(たけい が つ わけ)命をまつる。

 社殿の東方にある真名井は、垂仁天皇の皇女・倭姫命が、伊勢神宮の鎮座すべき地を求めて、天照大神を奉じて神戸の穴穂の宮に滞在されたときに掘られた深い井戸で、「天の長井」ともいふ。この水を浴びれば諸病に効能ありといふ。

 ○すむ(かけ)はここもいがとの神風や伊勢より通ふ。天乃真名井田   度会家行

 ○久かたの天の長井田くむ(しづ)が袖のつるべの縄のみぢかさ     西行法師