白山信仰

白山比咩神社

 白山は養老元年(717) に僧泰澄による開基といはれ、平安時代の末ごろからは修験道の霊場として栄えたが、一向宗や曹洞宗の拡大により衰退した。麓の石川郡鶴来町の白山比咩(しらやまひ め)神社が、加賀国の一宮、白山本宮とされる。

 ○君が行く越の白山しらねども、ゆきのまにまに跡はたづねん    藤原兼輔

 近世以降、諸国の白山社は、養蚕と機織の神としての信仰も集めた。

 ○誰かもと織りそめつらむ。賀びを加ふる国のきぬのたてぬき    道興