常安寺の杖梅
栃尾市
永禄(1558〜70)のころ、寺を開いた門察和尚のところへ、ある日、老翁が入門を乞うてきたので、和尚はそのしるしの書付け(血脈)を授けた。老翁は大喜びで境内を浮かれ廻り、庭の築山のもとに杖を突きさすと、そこから清水が湧き出した。さらに塀のわきに杖を挿して歌を詠んだ。
○植ゑ置きし梅の主を人問はば、自ら在ます神とこたへよ
老翁はそのまま去ったが、自在神とは、菅原天神のことである。翌朝、杖は青葉をつけた梅の木となってゐたといふ。
永禄(1558〜70)のころ、寺を開いた門察和尚のところへ、ある日、老翁が入門を乞うてきたので、和尚はそのしるしの書付け(血脈)を授けた。老翁は大喜びで境内を浮かれ廻り、庭の築山のもとに杖を突きさすと、そこから清水が湧き出した。さらに塀のわきに杖を挿して歌を詠んだ。
○植ゑ置きし梅の主を人問はば、自ら在ます神とこたへよ
老翁はそのまま去ったが、自在神とは、菅原天神のことである。翌朝、杖は青葉をつけた梅の木となってゐたといふ。