木曽路

 古代の東山道は伊那谷を通ったが、奈良時代の和銅のころ、美濃国恵那郡から信濃へ入る木曽路が開通したといふ。険しいところと思はれたやうだ。

 ○おそろしや木曽のかけ路の丸木橋、ふみみるたびに落ちぬべきかな 空仁法師

 ○出づる峯、入る山の端の近ければ、木曽路は月の影も短し

 ○「木曽路はすべて山の中にある」                島崎藤村