諸歌

 ○亀戸の藤も終りと、雨の日をから傘さして、ひとり見に来し     伊藤左千夫

亀戸の龍眼寺(萩寺)

 ○萩寺の萩おもしろし。露の身の奥津城(おくつき)どころ此処(ここ)と定めむ      落合直文

千代紙塚  王子駅前

 ○千代紙のうつくしき見れば、忘れゐし幼きときにあふ心地する    東久迩宮総子

秋色桜  上野清水堂の井戸端にある桜。女流俳人の秋色が植ゑたといふ。

 ○井戸ばたの桜あぶなし酒の酔                   秋色