都鳥 葛飾早稲

 古代の東京湾は内陸深く入り込み、したがって隅田川の河口も今より北となり、在原業平が都鳥を歌に詠んだ隅田川の地とは、春日部市の浜川戸八幡宮の付近だともいふ。

 ○名にし負はばいざ事問はむ。都鳥。わが思ふ人はありやなしやと  在原業平

 北葛飾郡三郷(みさと)のあたりは古来から早稲の産地で、ひところ早稲田村の村名もあった。三郷市丹後の稲荷神社に万葉歌碑がある。

 ○鳰鳥(にほどり)の葛飾早稲を(にへ)すとも、その(かな)しきを、()に立てめやも  万葉集3386



--★--北足立郡(旧新座郡を含む)---------------------------